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第10回 澄和Futurist賞 表彰式の様子

Futurist賞表彰式の様子

10月8日(水)【澄和の日】に毎日新聞紙面を通じて発表した第10回澄和Futurist賞(主催/一般財団法人 澄和、後援/毎日新聞社)。
その表彰式を去る2025(令和7)年10月27日(月)に東京都千代田区内・東京會舘にて開催しました。

節目の10回目となる今回は『澄和Futurist賞』3組の受賞ともに、4年ぶりの贈賞となった若い世代への『Next Futurist 奨励賞』1組の受賞となりました。来賓として財界をはじめ、公益法人、スポーツ界や芸能界などから約220名の方々が出席され、賞のサブタイトルにあるとおり、和やかな式典となりました。

澄和Futurist賞は、「人の和」「自然との調和」も含めた広義の平和関連テーマに地道に取り組む方々を応援するためのものです。戦後80年の今年は、平和への強い想いを持った方々が受賞の中心となりました。

一般財団法人 澄和がめざす「和む世界」とはすべての命が尊重され、共存する環境。この顕彰事業を軸に他の事業と組み合わせながら、私たちが描く「和む世界」の実現に向けて様々な方々と手を携えながらじっくりと取り組んでいきます。

引き続き澄和の活動にご注目ください。よろしくお願いいたします。

受賞者の皆様からのコメント(要旨)

浅田 次郎 様【澄和Futurist賞】 浅田 次郎 様2分間のスピーチをいうことですが、小説家には何分という刻みはないんですね。何日というのが締切ですので……。戦争文学というものを書いてきたのは、私たちの世代が書くべきものであるという風に考えたからであります。私は昭和26年、1951年の生まれでありまして、戦争というものを全く知りません。全く知らないどころか、私たちの世代というのは高度経済成長世代で、先人たちのご苦労によって社会的には一番恵まれて育って今日まで来たという感じがするんですね。私より2つ3つ上の世代、団塊の世代は、食べるものに不自由した世代でありますし、私よりも下の世代というのは、競争社会になって勉強しろ勉強しろと言われました。私は勉強しろと言われたためしがありません。本を読むのが好きだったので、本を読んでいると祖父母に「本なんか読んでると結核になっちまうから外へ行って遊べ」と言われました。そのくらい幸福な世代であったということですね。ですから私が戦争小説を書くというのは、大変おこがましい話であるので、自分自身では戦争を語り継ごうなどという気持ちはありません。ただ、できるだけ正確に戦争小説というものを書いていこうという風に考えているだけであります。ただし、戦争小説というのはここだけの話、全く売れません。これは当たり前です。誰だって美しいものを求めるのであって、やっぱり戦争の話というものは好んで読みたくはないということなのでありましょう。ですが、それでも自分では多少の使命感を持って書いているつもりであります。このようにご評価をいただいて大変嬉しく思います。ありがとうございました。
奈良 美智 様【澄和Futurist賞】奈良 美智 様 このような賞をいただくことなんて全く予想しないで生きたので、本当に、連絡を受けた時はびっくりして、自分がもらってもいいのかなと思ったんですけど、今自分のことを紹介していただいた映像を見ていたら、もらってもいいんだなと思えてきました。だいたい芸術家というのは、俳優の方でも映画でも、あるいは展覧会などでも、他者に向けて表現していくっていう感じなんですが、僕の場合は他者に向けてというのは考えたことがなくて、いつも自身の中で問い、答えを出し、探し、その答えみたいなのが自分の作品となってます。それを見てキャッチしてくれた方々が、僕のことをわかってくれ、僕が表現したいことをわかってくれているということだと思っています。そうした方々がそれを言葉にしてくれたり、話題にしてくれたりしてるんだなと思います。母親が今95歳で、二人きりになるとそれこそ戦争の話をよく聞かされるんです。その母が、古臭い言葉なんですが「真面目にやっていればどこかで誰かがきっと見ている。だから、誰も見てないから、認められないからっていうんじゃなくて、思ったことをずっとやり続けなさい」と。うちの母は尋常小学校しか出ていないんですが、彼女から言われた言葉をさっきふと思い出して、本当に見ていてくれる方々がいて、そうやって今回も選んでもらえたんだなと思っています。母はまだ元気なので、この後電話したいと思います。どうもありがとうございます。
原爆の図丸木美術館 様【澄和Futurist賞】原爆の図丸木美術館 様
(専務理事 岡村 幸宣 様)
今年は被爆 80年という節目の年、そして、先月末をもって改修工事のために長期休館に入るという、丸木美術館にとっても大きな歴史の転換点にあります。こうしたタイミングでこのような賞を受賞させていただきましたことを本当に ありがたく、そして重く受け止めています。被爆から80年という時間の経過の重みを今年はとりわけ強く感じています。人の一生分の時間が流れたということは、やはり直接体験をして伝えられる人が本当に少なくなっているということを実感せざるを得ません。私もお世話になった被爆者の方々とお別れをしなければいけないことがここ数年続いています。一方で、体験者が語ることだけに頼ってしまっていいのかという思いもあるんですね。体験はしていないけれども、後から来た人が残された様々な言葉や表現、記憶を受け継いで、そしてその意味は何であるかを考えることはとても大切なことだと思います。それは後に続く者の役割であると思います。丸木美術館には多くの若者たちも訪れます。夫妻が二人とも亡くなって25年という歳月が経っているので、本来であれば出会うことのない人たちに、芸術というものがその時間を架け橋のようにつないで思いを届けてくれるんですね。その中から、私たちよりもずっと平和や戦争について進んだ考えを持つ、またさらに次世代の人たちが育っていくであろうと私は考えています。人間の命は限りがありますが、芸術表現はその命を超えて世界に大きな影響をもたらします。丸木美術館も開館から58年という歳月が流れました。2人の画家が自分たちの思いで始めた美術館は、行政や大きなスポンサーがあるわけでもない中、この美術館を大事に思う、そして「原爆の図」という絵画を大事に思う方達が少しずつ力を貸してくださってこれまで歴史をつないできました。今日は美術館の関係者もこの場に来ております。そしてここにいない役員、さらには丸木美術館を支えてくださっている世界中の人たちがきっと受賞を聞いてとても喜んでくださっていると思います。丸木夫妻の残した仕事は世界中のすべての人の宝だと思っています。平和というのは戦争だけに限りません。あらゆる暴力、傷を負った人たち全てにとっての宝だと思っています。その宝をさらに未来に手渡し続けるために、できましたら会場の皆様も丸木美術館を支える一人として参加していただけると、とても嬉しく思います。本日はどうもありがとうございました。
瀬尾 夏美 様【Next Futurist 奨励賞】瀬尾 夏美 様この度は大変光栄な賞をいただいて本当にありがとうございます。これから未来を作っていく一人として、平和を構築していく担い手として、ご期待を寄せていただいたということで真摯に受け止め頑張っていこうと思っております。私事ですが、祖父母は戦争体験世代ということで、私はその孫世代です。私より下の世代になると、もう話も聞いたことがないような世代になっていくんですね。私の祖父は南方に行って、おそらくそこで精神的な障害を負ったんだと思いますが、家でひたすらじっとしている姿、ときおりうなされたように戦地の記憶の断片をつぶやく様子を、同居の暮らしの中でずっと見ていたものでした。祖父は、自身の体験を語るということができなかったんですけれど、私自身はその背中に刻まれた重い傷というものをずっと見てきたので、直接祖父母に聞けなかった分、今、広島に行ったり、東京の空襲体験者の方にお会いしてお話を伺ったりするような形で、彼らの思いを引き継ぐようなことをしたと思っております。東日本大震災以降、私はさまざまな場所で災禍の経験を聞かせてもらい、この経験を誰かに伝えてほしいと託されることが多くありました。私は現在広島や東京、東北各地で戦争の記憶を聞いて歩いていますが、いまあらたな戦火が上がっている地域もあります。あるいは昨年は能登でも大変な災害が起きましたし、災害・水害世界中ではますます増えているように感じています。日々追いきれないほど、いろんなことが世界中で起きているのが現状ですけれども、今は不思議な出会いがたくさんあって、各地で聞いた語りが重なっていくような形で、陸前高田から始まった旅路は、マーシャル諸島や釜山、マレーシアなど、アジア太平洋地域へもつながってまいりました。それぞれの国や地域で起きたこと、そして一人一人の証言は、全て固有で異なるものです。ですが、災禍から暮らしを再び立ち上げていく、その一人一人の歩みやみなさんが語ること、感じていることは、互いに呼応し合うものであり、また一人一人の平和への思いには、近しいものがあると感じています。直接出会ってお話を聞いて、異なる経験や歴史を持つ者同士がともにいられるような物語空間、表現の空間、対話の場というものを、これからも実際に、たくさん作っていく必要があると感じております。これまでに出会った仲間たち、友人たちとともに、私なりに貢献していけたらと思っております。

表彰式・パーティーの様子

会場 東京會舘 7階 SAKURA
当日は好天に恵まれました
これまでの受賞者の皆様から綺麗なお花を
いただきました
 
選考委員の皆様
今回も取材多数
たくさんの来賓の皆様とともに開始
古賀 誠評議員よりご挨拶
乾杯のご発声はオリックス株式会社 
シニア・チェアマン 宮内 義彦 様と、
第9回受賞者 佐渡 裕 様
これまでの受賞者の皆様にも
たくさんお越しいただきました
今年も和やかな雰囲気で懇親会は進みました
映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』
2025年8月8日、シネマコンサートご来場の
皆様からの1000件以上に及ぶメッセージが
貼られた特大ボードも展示しました
 

これまでの受賞者の皆さま

第1回澄和Futurist賞

<第1回>
吉永 小百合様
中山 きく様
無言館(館主 窪島誠一郎様)

第1回澄和Futurist賞

表彰式の様子

第2回澄和Futurist賞

<第2回>
山田 洋次様
津端修一様・英子様ご夫妻
神田 さち子様

第2回澄和Futurist賞

表彰式の様子

第3回澄和Futurist賞

<第3回>
MISIA様
山下 泰裕様
嘉瀬 誠次様(当日代理 長男 晃様)

第3回澄和Futurist賞

表彰式の様子

第4回澄和Futurist賞

<第4回>
谷川 俊太郎様
イルカ様
岩田 雅裕様

第4回澄和Futurist賞

表彰式の様子

第5回澄和Futurist賞


<第5回>
高橋 尚子様
畠山 重篤様
劇団 こまつ座(代表 井上 麻矢様)

第5回澄和Futurist賞

表彰式の様子

第6回澄和Futurist賞

<第6回>
中村 哲様(当日代理 長女 秋子様)
さだまさし様
坂 茂様
平野 伸人様
御手洗 志帆様

第6回澄和Futurist賞

表彰式の様子

第7回澄和Futurist賞

<第7回>
黒柳 徹子様
アーサー・ビナード様
野瀬 秀拓様

第7回澄和Futurist賞

表彰式の様子

第8回澄和Futurist賞

<第8回>
坂本 龍一様(当日代理 エイベックス・エンタテインメント副社長 若泉 久央様)
宮本 亞門様
大石 芳野様
叶 匠壽庵(社長 芝田 冬樹様 当日代理 御令息 芝田 元太様)

第8回澄和Futurist賞

表彰式の様子

第9回澄和Futurist賞


<第9回>
佐渡 裕様
高橋 陽一様
神田 香織様

第9回澄和Futurist賞

表彰式の様子



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